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QE2は市場が期待するような効果は望めないか? 堀古英司さん [堀古英司さん]

ただこのQE2、私は市場が期待するような効果は望めないと考えています。
それは第一に、買い取り対象となる短・中期国債の利回りは低下していますが、現在、アメリカ経済の“アキレス腱”とも言える住宅市場に影響を与える長期国債の利回りは、上昇してしまっています。「出口戦略」を考えると、今後もFRB(連邦準備制度理事会)が長期国債を積極的に購入する事は考え難いと思います。
第二に、QE1が約70兆円にのぼるオバマ経済対策を伴っていたのに対し、QE2は新たな財政支出を伴っていません。すると、長年日本が経験してきたのと同様、銀行の預け金が溜まるだけで、民間にお金が行き渡らない可能性があります。
QE1がかなりの効果を上げたので、9月以降、「二匹目のドジョウ」を狙う動きが活発化し、株式相場は大きく上昇しました。しかし、現実は上記の通りと見ています。期待と現実のギャップが認識されるにつれ、このQE2バブルは崩壊していく可能性が高いと考えています。
『Daily MONEY JAPAN』2010年11月24日(水)・第367号
以上、転載
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