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ネット銀行10年、伸び悩む理由 [銀行]

2010/09/14 日経Web刊より
09年3月期に348億円の最終赤字を計上し、不振にあえいだイーバンク銀行。5月に社名を楽天銀行に変更、楽天の救済を受けて、経営再建のまっただ中だ。
もともと決済業務を柱に据えてきたが、決済手数料だけでは収益を確保できず、預金で集めた資金の約4分の1を信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)関連の投資に回していた。そこにサブプライム・ショックが直撃したことが、業績不振の直接の原因だ。
手数料収入だけで収益を確保できなかった理由は口座数の伸び悩みにある。ネット専業銀行には営業店舗や自前のATMを持たずに低コストで運営できる強みがあるが、一定以上の規模にならなければコンピューターシステムへの投資や運営費用をまかなえない。楽天銀行の口座数は直近で350万超とネット専業の中では最も多い。それでも、決済手数料だけで経費をまかなえる水準ではないのが実情だ。
楽天銀行の場合、口座数と利用回数を増やそうと個人向け手数料を無料にしていた価格設定も裏目に出た。楽天から派遣された国重惇史社長は「決済業務だけに頼らず、複数の収益源を持つ銀行に転換する」と意気込む。個人ローンによる利ざや収入などを増やしているが、ビジネスモデルの転換は一朝一夕には進まない。
(中略)
足元の数字を見ると、既存の銀行に比べネット専業の規模は依然、小さい。ネット専業5行の預金残高は6月末で計4兆円強。全国銀行の預金全体の約0.7%にとどまっている。
(中略)
9月13日時点のネット専業銀行の1年物定期預金金利は、9月末までの特別金利をつけている住信SBIネット銀行が最も高く年0.5%。これに対し、メガバンクでは預入額300万円未満のスーパー定期1年物で年0.04%。さらに、既存の金融機関は優遇金利を設定するなどで富裕層を囲い込んでおり、「現在の金利差ではあえてネット専業銀行に預け替える人は限られる」(地銀幹部)との見方は多い。収益基盤が安定せず、思い切った金利設定も難しいという悪循環が続く。
以上、転載
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コメント 1

goro2001

楽天、改悪しすぎのうえ、ポイントシステムが極めて分かりにくい。
もう閉鎖しろ。☆
by goro2001 (2010-09-16 08:55) 

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