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ヤフーをなびかせたグーグルの“つぶやき” 動画も含め検索新技術で大差 [ニュースサイト]

2010/07/27 日経Web刊より
日本のポータル(玄関)サイト最大手であるヤフーは27日、米グーグルの検索エンジンを採用すると発表した。日本では50%を超える検索シェアを維持しているヤフーだが、技術力や資本力で他を圧倒するグーグルとは、すでに検索サービスの内容で大きな差が付いていた。
ヤフーは現在、米ヤフーが開発した検索エンジン「ヤフー・サーチ・テクノロジー」を基盤として使い、日本語や日本の市場環境に合わせて改良して検索サービスを提供している。基本的な検索技術はグーグルと同じ「ロボット型検索」で、ウェブサイトをロボットが巡回してデータを収集し、それをインデックス化して検索キーワードに最も適した検索結果として表示する。
ただ、検索サービスに詳しいSEM総合研究所の渡辺隆広所長は「世界で過半数のシェアを握るグーグルに比べると、ヤフーの検索サービスは技術開発力はもちろんインフラの規模やスピードの点で大きく見劣りしていた」と指摘する。
例えば最近は、ミニブログ「ツイッター」のようにリアルタイム性の高い情報への検索ニーズが高まっているが、ヤフーはグーグルに比べて対応が遅れていた。また、動画の中の音声を認識して検索結果に反映させる「動画検索」などの新技術でも、グーグルとは差が付いている。検索キーワードに応じて広告を表示する検索連動型広告でも「配信時間や地域の指定などでグーグルに比べて使いにくい面があった」(渡辺所長)という。
ヤフーがいずれ他社の検索エンジンに乗り換えることは既定路線だった。2009年に米ヤフーが米マイクロソフトと提携し、2012年までに世界規模でマイクロソフトの検索技術「Bing」に切り替えることを決めていたからだ。ただ、Bingは日本向けに最適化するための開発が遅れ気味といわれており、Bingの検索サービスと対になる検索連動型広告「MS アドセンター」も日本ではまだ始まっていない。
一方、米ヤフーの検索技術もエンジニアの流出などで開発や維持に滞りが出ており、ヤフーがこのまま今の技術を使い続けることも難しくなっていた。日本のヤフーはソフトバンクが株式の約4割を保有しており、米ヤフーとは一線を画してこのタイミングでグーグルの検索エンジンを採用することを決めたようだ。
ただ、今回のグーグルとヤフーの提携により、日本市場ではグーグルの検索エンジンが単純合計で9割のシェアを握ることになる。ネット業界では「これまでは検索結果に不満があればグーグルとヤフーを比較できたが、これからはグーグルの結果に頼るしかなくなる。両社の競争がなくなることで日本向け開発における技術革新が停滞する可能性もある」との指摘が出ている。
以上、転載
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